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メロンダウト

メロンについて考えるよ

日本のジレンマに先崎彰容さんが出るので彼のすごさを語るよ

あけましておめでとうございます

毎年NHKで元旦の夜11時からはじまる若い論客を呼んで議論する日本のジレンマ

朝まで生テレビみたいな番組形式ですが価値観が凝り固まったおじいちゃんやポジショントークしかできない議員みたいな人達がでないので現状の正しい社会認識や問題点などを深く推考するのにおすすめの番組です

 

去年のテーマは「大転換」で今年のテーマは「競争と共生のジレンマ」

www.nhk.or.jp

 

去年の放送をたまたま見かけて面白い番組だなと思って見ていたのですが中でも際立って日本人の価値観や内面をえぐるような的確な意見を述べられていたのが先崎さんでした

先崎彰容さんの経歴

東京大学文学部倫理学科卒業。東北大学大学院文学研究科日本思想史博士課程単位取得修了。2007年「個人主義のゆくえ 福沢諭吉高山樗牛和辻哲郎にみる」で東北大学博士(文学)。政府給費留学生として、フランス・社会科学高等研究院に学ぶ(専攻:国際日本学)。東日本国際大学東洋思想研究所教授

 

 

 

現在の社会情勢ですと社会に出て必要とされるのがプログラミングや簿記など実務に特化したものや理系の物の見方である統計学PDCAサイクルのような分析能力などですがガチガチの文系の僕からすると文章などの言葉や思考様式がここまで力を持ってくることがあるのだなと先崎さんの動画や書籍などを見聞きして驚きました

 

特におすすめな動画と書籍を1つずつ紹介します

www.youtube.com

 

こちらの動画で特に強く印象に残ったのが53:30から話している9.11の同時多発テロに関しての考え方ですね。

文字におこしておきます

9.11のテロの時にね、我々っていっていいと思うんだけどアメリカ的なるものに対して若干距離を取っている人間なんだけれども9.11テロが起きた時にね、僕とおそらく思想的には対極なんだけど同じ大学院生がね、嬉々として喜んでこう言ったんだよ。

あのビルが破壊されたのを見てね、彼もやっぱり色々勉強したあげくにアメリカのことが嫌いだったんでしょう。だから「よくぞやってくれた」ということを嬉々としてずっとベラベラ喋っているわけ

だけどね、まず最初にやらないといけないことはあそこで大量の人が死んだっていう事実があるわけよ

そしたら一瞬やっぱり言葉を失うでしょ、だって言葉かけられないでしょ、死んじゃった人の肉親とかいたら

で、その嗅覚なくしてね、今度こういうふうにしたら世界が良くなるとかね、こうこうこういう状態でといきなり腑分けをしはじめたりしたらね

やっぱりその言葉っていうのはかなり胡散臭いんじゃないかなていうふうに考える

だから一度黙ることですね

まぁ黙るっていうことは実際に黙るっていうこともそうなんだけど言葉の紡ぎ方に注意するってことですね

 他にも資本主義を揶揄する例として檻の中で飼われているネズミが自分で回していた球体のスピードにいつしかついていけなくなる話や官僚が51%と49%の選択を必死に考えている話やプラスチックのドーナツの話

会社員の営業職で働いていた時の経験を引き合いに営業目標を無限に更新しつづけなければいけない時にノイローゼになったり呼吸が乱される話などなどとにかく面白い話をたくさん仰られています

そこに藤井先生のユーモアが混ざり合っていてあきさせないという対談形式の講演としては完璧に過ぎるほど興味深いく何回見ても飽きず僕は3回見ました

 

 

 

ナショナリズムの復権 (ちくま新書)

ナショナリズムの復権 (ちくま新書)

 

 

こちらの本は軽妙でわかりやすい喋りとは異なりすこおし読みにくいは読みにくいのですが思想史を紐解いて政治や経済の体系として認識されているナショナリズムを死生観や日本人的美徳などのもっとおおげさな言い方をすれば魂に根ざした解説をされていて読後、ナショナリズムとはなにか血肉として理解できたという感覚を与えてくれた

 

 

僕は著名な方のビジネス本や自己啓発本などをほとんど読まないのだがその理由は彼らの価値観が僕にはなにか理解できなかった

学生の時にはそれなりにそういった類の本も読んでいましたが彼らの言説はほとんどがこの社会に「過剰適応」されているものばかりで信じられなかった。これはただただ相容れないというような心の底の底、大腸の奥の奥で感じるものすごい感覚的な話でただの多様性なのだが

上記の動画を見て先崎さんが「呼吸の乱れ」という表現を使っているのを聞いた時にほとんど天啓にうたれたような感覚を覚えた

理系の論理的思考力や分析力などそれはそれでとても大切なのですが昔からあまり興味がわかなかったのは僕にとっての言葉っていうのは迷いとか葛藤とかを聞き手が興味を持ちやすいように散文的に伝えるもので趣旨をわかりやすくつたえるための技術ではなく沈黙し推敲し迷いに迷って出てくる言葉にだけ言葉としての価値はあるのだなと

 

 

で、僕個人的には日本人は多くの人が言葉を恋愛工学なんかにあてはめて利用する技術とかよりもこっち側の言葉を紡ぐのに迷いが多い羊だらけなんじゃないかなと感じる、ものすごい悪い言い方をすればコミュ障側と言えるのだが先崎さんの話を聞いたりするとその迷いが晴れるような気になってくる

 

 

最後にYOUTUBEに残っていたので去年の正月に放送された日本のジレンマ「大転換」を貼っておきますね

www.youtube.com

 

 

違和感の正体 (新潮新書)

違和感の正体 (新潮新書)