メロンダウト

メロンについて考えるよ

青い鳥症候群、か・・・

なんのために生きてるんだろう・・・とふと脳裏をかすめる瞬間があります。

若いうちは無知こそが希望みたいな感覚があってまっしろいキャンバスに何を書こうか、それとも何も書かないかどちらも悪くないな、なんてことを思っていた。ものすごい抽象的だけど・・・

キャンバスは年を重ねすすよごれていく。

気づけば赤しか選択できる色がなくなり、青を塗ろうとしても青にたえる白さはもう二度と戻らなかったりする。

老いさらばえキャンバスも真っ黒になってどんな色を塗ったとしても、どんな絵を描いたとしても黒の背景はそのいろどりを削いでしまうだろう・・・

 

若いうちだけに持てる真っ白な感受性は希望だったのだと、中国シンセンに取材にいった青年の文章を読んで思った。

日本が中国に完敗した今、26歳の私が全てのオッサンに言いたいこと(藤田 祥平) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

 

中国の件、青い鳥症候群と呼ばれて実体的な説明になっていないという点で批判もされている。一部読者から懐古主義的なポエムとして読まれているみたい。だけどポエムで人生を彩ることができるのって若者の特権だと思う。

 

大人になれば実際的、具体的な判断を求められる。良い面悪い面両方を見ようとする。感情すらもコスパ化して考える。

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若者が良い面だけを拾って感情的にポエムにするのは無知といえばそれまでだけどでもその無知こそがいわゆる希望だと思うんですよね。

 

僕は件の記事を読んですごいいい文章を書く人だなとおもって感動した。近年の若者は悟り世代なんて言われている。感情の劣化なんて言葉もあったりして若者全体が希望とか情熱とかそういったものから退却したのかな、なんてことも思っていたのですが文章を読んで若者の印象はだいぶ変わりました。

 

内容については彼がシンセンのことを両論併記しないで逆に良かったと思った。ジャーナリストやアナリストとしてはいかがなものかと思うけどあえて日本の希望のなさと中国の希望を書き、感情的にポエムにしたのはすごい良かった。

 

若者はこうでなくちゃという文章でした。

大人から実情とはかけ離れているなんて具体的なツッコミがはいっても根っこのところでは変わらないでほしい。希望だけを咀嚼する感受性と良い面だけを見つめる無知をどうか忘れないでいてほしいと思った。

 

若者のその純粋性だけでしか貫けない未来がある。

青い鳥症候群でもいいじゃないか、羽ばたけるうちは。

いつか老いさらばえて両論並べて間違っていたと気づく時がくるかもしれない。

たとえ黒歴史と化しても白い背景に書いた黒い歴史は

十分に味のある絵となっていつか眺めることができるように思う

 

白いキャンバスを持つ若者だけが捉える純正の激情

その声に大人はもっと耳を傾けるべき、ではなかろうか・・・