そうなんだ
かっこいいと思わない?
そうだね。ライオンのたてがみからきてるのかな。
いや、違うみたいなの。もともとはフランス語のダンドリオンて言葉からきててダンドリオンはライオンの歯って意味みたい
ライオンはライオンなんだね。でも歯とタンポポって関係なさそうだけど
いや、それがタンポポの葉っぱの模様がライオンの歯の模様と似てるらしいのよ
ライオンの歯・・・て全然イメージ湧かないな。
そうよね。ダンデライオンて言葉をつくった人は今の日本のタンポポのイメージと全然違うとらえ方をしてたってのが面白いと思わない?
うん、でもそんな昔の人だったらライオンの歯の模様をどうやって知ったんだろう。今でも学者ぐらいしか知らないんじゃないのかな、ライオンの歯の模様って。
不思議よね。
捕まえないと歯の模様を見ることもできないだろうし、罠でとらえたのかな
どうしたんだろうね。でも捕まえることはそんなに難しい話じゃないと思うわ。石器時代からマンモスと戦ってきたのよ、人間は
それもそうだね。それでもライオンの歯の模様を知っていたとなるとダンデライオンて言葉をつくったのは貴族階級とかになるのかな
そうかもしれないわね。ライオンの歯の模様を知りながらタンポポの葉っぱの繊細さを知っていた人というと相当かぎられてくるわね
そうだね
ダンデライオンについてはもうひとつ面白い話があるの
なんだい?
ダンデライオンつまりタンポポは辛くて苦しいことの象徴ととらえられてたの
あんなに小さくてかわいい花がかい?
うん、タンポポの根っこってね。食べるとからいらしいの。それでね。辛いことの象徴。当時の価値観でいうとイエスキリストが受けた苦しみの象徴としてタンポポは見られてたのよ。
そうなんだ。やっぱり今の日本人が持つイメージとは全然違うんだね
そうね。それが同じ物であっても考えられてるイメージとか印象は違うのが面白いの。私達は同じ物を見ている時に全然違うことを考えたりするの
そうだね。面白いね。同じ物を見ている時に同じ物を見ているのかってデカルトとかそんな感じだったよね。西洋哲学もそういう疑問から出てきたのかもしれないね。
同じ物を見ている時に同じ物を見ているとは限らない・・・そうよね・・・うーん・・・
どうしたの?
私は君が私と同じ物を見ているのかわからないの
どういうこと?
つまりね、だから、その・・・他の人が君をどう見ているかはわからないけど・・・あの・・・私はその・・・すごく好きみたい・・・なの
~沈黙~
ありがとう。君は僕にとってもタンポポだよ
それは・・・どっちの意味の?
終わり