一連のパチンコ台の不正釘問題で3店方式などのパチンコ問題が再燃してますが今回の釘問題に限ってだけ言えば警察の言いがかり以外の何ものでもないです。
歴史的に見ればパチンコやスロットは規制と緩和の繰り返しです。
パチンコは出玉あり初当たり確率が1/400を超えてしまうことは射幸心を煽るということで2R通常という出球なし大当たりを廃止するなどの規制がありました。
スロットですと4号機のミリオンゴッドという1日100万勝つ可能性がある台が出てきたことで規制が入りました。同じような流れで最近ではAT機という1ゲームで出る枚数が3枚以上になる台に規制が入りました。
パチンコを知らない人には上記は何を書いてあるのかわからないかもしれませんね。
ざっくり言いますとどんな規制もギャンブル性の向上により射幸心を煽りすぎるため規制が入るというのがパチンコ・パチスロの歴史なのです。
しかし今回の釘問題に関して言えば今までの規制とは違いギャンブル性について言えばほとんど関係ありません。
やまもといちろうさんのブログなどいろいろなところで小入賞口への釘を閉めることによってギャンブル性が高くなると書かれています。
小入賞口の説明からしますとパチンコの筐体の画像を見ないと始まりません。これがその画像です。肝心の現在問題にされている小入賞口というのは左下に4つの○があるところですね。
パチンコの目的はハンドルを回し画像の左上に発射される玉をスタート入賞口に入れることで大当たりを狙うことです。
スタートに玉を入れると液晶で図柄が揃うかどうかを抽選し大当たりするとアタッカーが開きそこに玉を入れるとジャラジャラと玉が出てくるという手順になります。
小入賞口はこの手順においては全く関係ありません。むしろ画像左に位置する○の中に・が書かれている風車という釘とその右に位置する道釘の調整が悪ければ悪いほどスタート入賞口へ向かう玉は減ってしまいます。
かわりに小入賞口へ向かう玉が増えます。比率の問題です。パチンコの盤面に発射された玉は大別すると小入賞口へ向かう玉と大当たりに向かう玉になるということです。
つまり小入賞口へ向かう玉が多ければ多いほどスタート入賞口へ向かう玉が減る=大当たりする確率も悪くなるということになります。
一連の問題の発端となった警察の調査によると小入賞口へ入る玉が3000発中何発入るかというものでした。
この調査も仮にスタート入賞口にまったく入らなく道釘で全てこぼれるような調整の釘だったら調査には引っかからなかったでしょう。
つまり小入賞口がパチンコのギャンブル性にどれだけ影響しているのかと言えば、むしろ入らなければ入らないほどギャンブル性が低く勝ちやすい台と言えます。
もちろんすべての玉がスタートには向かいませんしどれだけ良い釘でも何発かは小入賞口に向かいますので小入賞口の釘も開いていたほうがギャンブル性は下がります。
やまもといちろうさんやその他ネットでパチンコの釘問題に言及している方々の仰っていることは間違いではありません。
しかしそれはどれだけ小入賞口が開いていたとしても5000円がなくなるスピードが30分なのか31分なのか程度の違いでしかありません。パチプロといわれる釘を見て生活している現場で最も真剣に釘を見ている人間ですら誰一人として小入賞口の釘など見ていません。それだけ無意味な釘です。
一連の釘問題に関してはそんな超微々たるものを問題にしているだけで警察の言いがかり以外のなにものでもないでしょう。
ギャンブル依存症が問題になっているのでIR法案が国会で通らなくオリンピックまでに成立させたいのをパチンコに無理矢理メスを入れ健全化して世論を買おうという狙いでしょう。
その取っ掛かりが今回の一連のパチンコ釘問題に帰着しているように感じます。
まぁネット界隈のパチンコに関する言動を見ているとパチンコのような社会悪をたたくのに理由なんてなんでもいいんでしょう。
しかし実態とかけはなれたものを理由に叩くのはちょっと気持ち悪いかなと感じたので書きました。
こんなこと書いても釘を曲げるのがそもそも違法だし換金も違法なんですけどね。無意味なことを書いてすいませんでした。