メロンダウト

メロンについて考えるよ

産業別課税しなきゃもう資本主義は成り立たないんじゃねーの

憲法職業選択の自由があるけどいま起きている格差問題ってようは多次元化した産業の格差に間違いないと思うんですよね。

ゴールドマンサックスがトレーダーをほぼ全員解雇したのがニュースになっていましたがゴールドマンだけではなく金融業界全体でHFT(高速自動取引)によって証券取引額の半分以上がすでに自動化しています。

ピケティがr(資本収益率)>g(経済成長率)と書いていますがあれも多次元化した産業構造において人間の身体的価値が「相対的」に没落しているのが原因と考えることができます。

旧来型の資本主義は国が銀行に金を落とし銀行が資本家、投資家に金を貸しそのお金で雇用を生み労働者に働かせ労働者が国に税金を納めそのお金でまた銀行に落とすのが人的資本主義のいちおうのモデルだったのですよね。すべての人間が受益者となりwin-win-win-winのモデルがまやかしであろうとも成り立っていた。しかし資本収益率が経済成長率を逆転したことで資本家による労働者雇用によるインセンティブが消えているのですよね。

投資家がいままで労働者にお金を落として利益確保していたものが逆転してHFTに金をつっこんだほうがよくなってる。

これがピケティが最も問題視したものであってようは三次産業以上の企業における機械による自動ビジネス、あるいは権利化などのビジネスモデルそのものに強烈な課税をするしかないと思うんですよね。

 

いまの日本の株式取引の税率ですと20%で累進性でもないですしここに資本が集中しているのは誰が見ても明らかです。

金融によって貨幣や資産の流動性が上がりそれ自体が景気を支えているというのが金融市場の意義ですがHFTによって弊害のほうが強くなってきた。日本ではそこまで強くなっていないという意見もありそうですが資本主義の原理でいくと100%、弊害のほうが強い未来がくるのは明らかです。

だから株式取引そのもの、あるいはHFTに重税を課し累進課税を導入しr>gを逆転させることで資本家による労働者への投資を復活させるしかないですよ。いま日本政府が実体経済の景気をよくするために企業の給料を上げるよう要請していますが政府が呼びかける時点ですでに資本主義が行き詰っていることを証明しているのですよね。

アメリカはもうすでに金融ビッグバンによって考えられない格差社会になっていますし日本もこのまま流れればアメリカ的な最悪の自由資本社会になります。

 

 

産業別課税のアイデアは金融だけの問題ではなくて食べログなどのネット関連企業にたいしても課税すべきだと考えてます。

金融と同じような身体価値の没落はネットと現場の関係でも起きていて店を経営したりアルバイトするよりも食べログなどを運営しレビューを書いていたほうが儲かるわけですよ。あるいは生産業とアフィリエイトなどの関係でも物を作るよりGoogleアルゴリズムに最適化してあふぃリンクを貼ったほうが儲かる。あるいはSODよりDMMのほうが儲かる。

これらも金融ほどのダイナミズムはないまでも身体性の没落の一例といえます。資本主義の構造を破壊しかねない危険性を持つと考えられる。これらにも産業別課税を導入するべき。

 

つまりもう明らかにこの世界は身体性にまかせた労働は100%いきづまらざるを得ない。多次元化し多権利化し社会全体でマージンがとられまくっているような状態になっている。プロサッカー選手などの一部身体労働者が高額所得者といえますがプロスポーツも機構化されたコンテンツであって身体そのものの価値に見合った労働者とは言えません。

 

 

もう職業選択の自由とか言ってる場合じゃない。ヤフーが週休3日とか言ってるけど週休2日にしなければ利益が出ないほど課税するべき。HFTには90%ぐらい課税しアフィリエイトは生活できないほどの税金をかけるべき。

消費税増税とかタバコ税増税とか労働者から税金をとるのでは再分配したお金がHFTなどに吸収されるだけだからこの構造は絶対に回復しない。1次、2次、3次、4次産業と段階的に課税することによる身体価値の再興こそが実体経済を回復させる。

 

こんなこと書いても財務省の官僚がピケティを読んでいないわけがないし実際に職業別課税なんかしたらパナマケイマン諸島に企業は逃げるだけだと思います・・・国連で金融課税を採択しても(それ自体異常にハードルが高い)非加盟国がある以上解決にならない、のでもう解決法がないのでしょうね。

絶対どこかで誰かが書いたことある内容でしょうけど思考整理のためにってことで以上、です。