この記事を読んでアインシュタインと岡潔の言葉を思い出しました。
アインシュタインの予言
アインシュタインといえば相対性理論で有名ですが量子論やのちに核兵器となる原子力の素地を見つけた科学者としても知られています。
そんな今となっては歴史的な偉人として知られるアインシュタインですが彼は幼少期には落ちこぼれで自閉症を患い就職活動にも失敗するなど彼個人の人生においては艱難辛苦の連続でした。そんな彼が残したある言葉がある。
私はテクノロジーが人間の交流を超える日を恐れている。世界は愚かな世代で満たされるようになることを。
若いころの経験だけ見ると世を憂いていてもおかしくないアインシュタインでしたが自らが発見した
人類史上に永遠に輝き続けるであろう物理学の功績よりもうまくいかなかった人間関係のほうにこそ価値を置いていた。
これはよく考えてみるとものすごいことなんじゃないかと思えてならない。
アインシュタインがいなければ日本に原子爆弾が落ちることもなかっただろうと言う人も日本人の中にはいるので彼のことが手放しで嫌いだと言う人もいるだろう。
そういう人は日本にもアインシュタインと同じことを言っている人がいるので彼の言葉を傾聴すると良いかもしれない。
岡潔の場合
アインシュタインと同じことを日本でも言っていた天才がいた。岡潔だ。
岡潔は稀代の数学者で変人として知られておりそのエピソードは枚挙に暇がない。
電車に乗っている時に窓のほうを向きながら正座して座っていたり、公園で突然歌いだしたり、なにか思いついたらその場で道路に数式を書き始めたりしていた。衆目、他人というものを全く気にしない人であった。そんな彼が後生に残した言葉がこれだ。
人の中心は情緒である
エピソードを聞いただけではおよそ他人などに興味がない、どこでも関係なく自分の世界に入り込む岡潔が残した言葉としては相当に衝撃的である。
現代
二人の天才が残した言葉は奇しくも同じである。どんなに偉大な功績よりも人間関係、感情のほうにこそ重きを置くことが(雑な言い方になってしまうが)人生の真理なのかもしれない。
アインシュタインが予言したように僕らは今となってはコミュニケーションをテクノロジーにかなりの部分を依存してしまっている。
スマートフォン、メール、LINE、スカイプ、広義でいえば掲示板やニコニコ動画にはてなブックマークもそうだろう。
それでもまだ僕個人の感覚ではテクノロジーが人間の実在性を完全に侵略してしまったとは言えないと思う。
しかしこれから冒頭のNHKの記事にもある通りどんどんテクノロジーが僕達の生活をむしばんでいくだろう。
そのとき僕は僕の情緒を今と同じだけ持っていられるのか・・・正直言って自信はない・・・
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