民進党がすべきなのは現在の社会保障制度のドラスティックな改革であり無党派層ならぬ無投票層の票を集めることしかないように思えます。
それがベーシックインカム(以下BI)の導入及び議論である。BIのような直接的に生活と関係のある公約を盛り込めばいままで選挙に興味がなかった無投票層を取り込む起爆剤になりえます。そしてそれは建前だけの話ではなく政策的にもBIは国会で議論する価値がある。
個人的に国会で森友問題なんてくだらないことはやらずにBIの議論をやってほしかったぐらい。僕は民進党が選挙公約にBIを掲げれば民進党に入れてもいいと思っています。
それほど必要な制度になりつつある。その理由については以前書いたので興味のあるかたは参照してください。
簡単に言えば現在の労働のほとんどは富の収奪になっていて功利主義的に見れば幸福の総量を増やすものではなくなってきている、と書きました。概念的な話に関しては1つめの記事、具体的なメリットについては2番目の記事を読んでみてください。
目次だけ書き出すと以下のことが期待できると考えています。
議員個人では民進党の松尾勉氏がブログでBIの提言をしていたが党の政策として公言されているわけではありません。
松尾氏の記事
何よりもベーシックインカムが日本で必要なのが日本人の過剰な労働信仰を壊すきっかけになると考えています。欧米など先進国と比べても日本人の労働信仰は異常であり、その信仰を利用したブラック企業やまた信仰の強さのあまり自死してしまう事件が後をたちません。
経済的貧困と労働信仰によって成り立つブラック企業ですがBIはその2つを同時に壊してくれます。それだけでもベーシックインカムの議論をする条件としては十分だと言えるでしょう。
金額については財源を精査して決定するべきですが少なくとも基礎年金(年間51兆)や生活保護(3,7兆)の財源、またケースワーカーが必要なくなることで生まれる余剰金だけでも相当な財源になります。年金を廃止するのはかなり難しいと考えられますが財源の面だけを見ればベーシックインカムはそんなに実現困難な制度だとは言えないでしょう。
貧困問題やブラック企業はこれだけ高度に成長した社会でも働かなければ収入が0であることがそもそもの理由です。よく考えたらおかしな話です。働いて働いて高度に社会を発達させてきたにもかかわらず僕達の最低収入は0のままです。
最低収入0からの脱却。
これだけで社会的な焦燥感、過当競争および労働信仰が消えすこしは穏やかになるのではないのかと思うのです。