メロンダウト

メロンについて考えるよ

けっきょく悪いのはツイッターじゃないのか感

男性はフェミニストになろうといった漫画が炎上しているのを遠巻きに見ていました。個別論点として漫画が啓蒙主義だといった批判をしたりはできるけどそれはちょっと横に置いておいて

 

メタな視点から見ればツイッターというメディアの特性が、ある種短絡的といえる正しさを拡散させているように見える。

フェミニズムだけではなくてネトウヨ文化左翼もそうだが一見して理解できる正しさが短文メディアでは「バズ」りやすい。

 

 

マルクスさんの主張「男性はフェミニストになろう」もそれ自体が間違っているわけではないけれどマルクスさんの漫画がなにか奇妙に見えるのはその主張がまるで批判不可能な絶対善のように書かれているからなのですよね。

 

ツイッターではそういったわかりやすい善が視認性が高く拡散されやすいけれど例えばこれをブログや書籍で文章にしようとするとフレーズではなく文章として書かなければいけなくなる。その文章化の過程の中で価値観に客観性が与えられる。

 

文章にしようとすると思考の外堀を構築して、いちおうの論理を組み立ててその価値観を補填して説得力を持たせることが必要になる。説得力を持たせようと考えれば自然と客観性が求められる。

また、外堀を埋めて書いていくとその価値観に関して自分で批判可能なポイントを見つけるようになる。そこでその価値観の粗を削る。

予想される批判にたいする回答を用意してといった作業を繰り返すことで思考が洗練されていく。思考とか価値観の良しあしってだいたいはこの過程の中でしか生まれない。思いつきで書くのもいいけれど思いついた価値観に脚色を与えるのもやっぱり文章化という過程であって突発的におもいついた価値観だけを投稿すると炎上したりする。とまあこれは自分のブログへのブーメランでもあるのだけど。。。

 

この過程は大学の小論文でも似たようなことを要求されますね。

 

ツイッターなどでゆえんバズっているフェミニズムネトウヨの価値観はこの文章化、思考化の過程がすっとんでいるのですよね。ツイッターはそのメディアの特性上、過程をすっとばして自分の主張を書くことができるし時間をかけないで単に見てわかるものが拡散されやすい。マルクスさんの漫画がバズったのも炎上というよりもたんにツイッターが持つメディア特性による現象なんじゃないかと思える。

たぶんもっと変なことを書いている人はいる。 

 

考えれば男性はフェミニストになろうといった価値観に普遍性はないとすぐにわかる。

 

具体的に言えば

男性の性欲の問題はもちろん、男性が現実社会で能動的にならなければいけない男女関係、個人主義を推進しかねないといった弊害。これらを頭の片隅に入れて考えれば男性を一方的に批判するようなラディフェミにはならないと思う。

 

 そんなことより、桜がとっても綺麗ですよ。